頭の中をからっぽにする

ヨガを初めて体験した時から、必ずと言っていいほどその先生のレッスンの開始と終わりの数分間には屍のポーズ(シャバーサナ)があって、その時間がとても楽しみだった。

私も教えるときには必ずその時間を設けて参加者に日常の忙しい時間を忘れてリラックスしてもらえるようにしている。この時間こそがヨガの醍醐味じゃないかと思えるくらいに貴重な時間。

本来であれば、蓮華座を組んで瞑想するのだろうけど、ごろんと寝転がってマットに身を預けた方が潜在的に力が入っている身体を緩めることができると思う。

普段生活していると目の前のことに精いっぱいで自分の体調や微妙な心の変化に気づくことは少ない。そして、それは時間がたつにつれ、徐々に本来の自分から離れて行って、周りの人や環境によってどんどんと違ったものへと成長していく。ふと気づくと、あれ?私ってこんなことをしたり、考えたりする人だっけ?と気づければいいけれど、気づかずにそのまま突っ走ってしまうこともある。

だからこそ、その気づきの時間が重要で常に意識してリセットをかけないといけない。少し大げさかもしれないけど、シャバーサナの威力は本来の自分を取り戻してくれるところにあると思う。

本来の自分からかけ離れた存在から、一枚ずつ邪魔しているものを取り外していく。風の強い日の湖の水面のように波立つ心は、風をコントロールしていけば、やがて波も静まり静寂さを取り戻すだろう。そんなことを想像して頭を空っぽにする。

そうすると、本来の自分に出会い、今日まで健康に過ごせてきたことを感謝してまた新たな気持ちで明日を迎えることができる。きっとこうやって毎日淡々と過ごしていくこともヨガなのかもしれない。



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